この記事はJetson Nanoのセットアップ方法について解説します。
必要なハードウェア
Jetson Nanoに必要なハードウェアは以下のとおりです。
- 作業用ホストPC
- Jetson Nano
- Jetson Nanoはいくつかの種類が存在します。詳しくはこちらをご覧ください。
- USB キーボード
- USB マウス
- HDMI ディスプレイとHDMIケーブル
- SD Card(最低16GB以上)
- Jetson Nano Production Moduleを使用する場合はeMMCを使用するため不要です。
- ホストPC用SD Cardリーダー・ライター
- 電源
- ACアダプターを使用します。
- USB Storage(最低16GB以上)
- USB Storageから起動する場合は必要。
- Micro USB Cable
Power Select設定
必ずACアダプターから給電します。USBから給電することも可能ですがその場合電力を消費するプログラムを動作させるとJetson Nanoが不安定になります。
Jetson Nano Developer Kit A02(図中上)の場合、J48をジャンパーピンでショートさせます。 Developer Kit B01(図中下)の場合、同様にJ48をジャンパーピンでショートさせます。これによりACアダプターから給電されるようになります。
イメージの書き込み
イメージを書き込む方法はいくつかありますがこの記事では以下の2つを紹介します。
- JetPack SDKからSD Card Imageをダンロードし、SD Cardに書き込む方法
- https://developer.nvidia.com/embedded/jetpack-archive
- USB Storageから起動する場合はこちらを使用します。
- Recovery ModeからimageをSD Cardに書き込む方法
- https://developer.nvidia.com/embedded/jetson-linux-archive
- Jetson Linux Production Moduleへの書き込みはこちらを使用します。
- Jetson Nanoの内部ストレージ(QSPI NOR flash)への書き込みはこちらが必要です。
JetPack SDKからSD Card Imageをダンロードし、SD Cardに書き込む方法
https://developer.nvidia.com/embedded/jetpack-archive にアクセスし、Jetson Nanoに対応するJetPackの最新を選択します。(現時点で最新はJetPack 4.6.2です)
Jetson Nanoに対応する最新のJetPackのページから JETSON NANO DEVELOPER KITSを選択し、Download the SD Card ImageをクリックしSD Card Imageをダウンロードします。
その後 https://developer.nvidia.com/embedded/learn/get-started-jetson-nano-devkit#write にしたがって進めますがこの記事では簡単に説明します。
https://www.balena.io/etcher からプラットフォームに対応した書き込みツールをダウンロードし起動させ、SD Card Imageのzipファイルを”Flash from file”で指定します。SD Card Imageのzipファイルをそのまましても良いですし、zipファイルを展開したあとに作成される”sd-blob-b01.img”を指定しても良いです。
次に、Select targetでSD Card(もしくはUSB Storageで起動する場合そのUBS Storage)をホストPCに接続し選択します。
最後に”Flash!”をクリックします。
SD Cardへの書き込みが完了したら下記図のmicroSD Card SlotにSD Cardを差し込みます。
注意:以下の操作はLinuxのホストPCで行います。WindowsやMacでUSB Storageをマウントする方法は試していないのでわかりません。
USB Storageで起動する場合、USB StorageのAPPパーティションをマウントし、マウントした /boot/extlinux/extlinux.conf を以下のように書き換えます。
@@ -7,7 +7,7 @@
MENU LABEL primary kernel
LINUX /boot/Image
INITRD /boot/initrd
- APPEND ${cbootargs} quiet root=/dev/mmcblk0p1 rw rootwait rootfstype=ext4 console=ttyS0,115200n8 console=tty0 fbcon=map:0 net.ifnames=0
+ APPEND ${cbootargs} quiet root=/dev/sda1 rw rootwait rootfstype=ext4 console=ttyS0,115200n8 console=tty0 fbcon=map:0 net.ifnames=0
# When testing a custom kernel, it is recommended that you create a backup of
# the original kernel and add a new entry to this file so that the device can
Code language: Diff (diff)
How to write an image from Recovery Mode to an SD Card
この記事が長くなってしまったため別の記事で解説します。
起動
SD Card起動する場合は、下記図の”microSD Card Slot”にSD Cardを挿入し、USB Storage起動する場合は、下記図のUSB Type AにUSB Storageを挿入し、キーボード、マウス、HDMIケーブルを挿入し、電源ゲーブルをPower Jackに挿入します。
以上です。